Oproer : 「揺るぎなき確立したtasteを造り上げる能力を持った醸造所」、いよいよ日本上陸!

3周年を迎えたばかりの彼らだが, 元々は Ruig Bier と Rooie Dop の合体で Oproer は誕生した.

彼らの対ビジネスへの姿勢は, シンプルである — 「ケアをすること」.  でもこれがそこいらじゅうでそうそう目にするかと言われると, そうでもない.  品質やキャラクターを大事にするのは当然の事, さらに人との繋がりは勿論の事, 環境や自然への想いをとても大切に, そして明白に掲げている.  彼らの持つ信念「革新的且つ論理的」, 例えばサンディエゴの Modern Times Beer とも共通するものがあるが, 彼らの環境への想いは揺るぎない.  例えば, 以前はアメリカへのビール輸出を行っていたのを, 環境影響を考え今はオレゴン州はポートランドにてアメリカ市場向けにビールの醸造を行うといった大胆な決意がその一つだ.

そんなOproerのバー兼レストランは, Utrecht Zuilen駅にほぼ隣接していると言っても過言ではない.  徒歩数分で, 1949年建造そして2013年, 地方記念建築に指定された元オランダ鉄道会社のバス修理場という, 一瞬聞いただけではなんとも想像つけ難い不思議な建物である.  さらにこのエリアは, “Blue District”と名付けられた実に環境に優しい住宅地を形成するとされており, まさに彼らにとっては理想的な立地なのである.

この建物に入ってみると, 実に建物のスペースをうまく活用しているかが窺える.  一人で静かに本を読みながらチビチビとビールを嗜むのは勿論のこと,  小さな子供を連れた家族連れ・パーティ客, さらに目・舌の肥えた客人達をも楽しませてくれる大きな空間として巧みに一体化している。このアプローチは簡単に出来そうでいてそうでない, 実に称賛に価する.

ビールだけではない.  ここは100%Veganフードを併設するバーでもある.  実はこのVeganフードはここオランダではまだまだ耳にすることがないが, 環境や社会へやさしいアプローチを掲げる彼らにとってVeganフードはまさにパーフェクトなコンビネーションである.  そう, Oproerにとっては格別なことではなく, ごく自然のアプローチであり, そしてここを訪れる客はVeganである必要はないのだ, 何故なら「誰も」がWelcomeなのである.

Oproerは更にUtrechtの地域発展をサポートすることにも力を入れている.  ビールは勿論のこと, レストランで提供される食材, フルーツジュース, 紅茶, ワイン, サイダー, ここで提供されるものはチョコレートでさえUtrechtの事業を発展させるべく, 地元産を提供するという姿勢を貫いている.

Oproerは国内は勿論の事, 海外からも尊敬を集める主力のクラフトビール生産者である.  醸造所はこのバー兼レストランから少し離れた所に存在しているが, そこではコアなビールを造り続けながら, 限定品や同じ志を持ったクラフトビール界の戦友達にも協力を惜しまない.  コラボレーションも勿論国内に留まらず, オランダとアメリカでユニークで味に安定のある揺ぎ無き確率されたビールたちがどんどん醸造されている.

今後も彼らはそんな自分たちの仕事にプライドを持ち, 決して妥協はせず確実に彼らの信念を貫き続けるだろう.  そしてこういった意識は, 今後恐らく将来的に最も歓迎される姿勢である, と言えるのではないだろうか.